自分にむかってまっすぐに。「LOVE & HUG」

しゃべる人、語る人

アメリカ人は、よくしゃべる人が多い。
本当によくしゃべるんだけれど、何も語っていないの。

「しゃべる」と「語る」の違いを考えたことがある?

内容のないことをだらだら話すことが「しゃべる」。
相手に伝えるため、内容を吟味しながら話すことが「語る」。
私は、こんなふうに解釈している。

アメリカ人は陽気にペラペラしゃべって、自分の話に自分で受けちゃう。
パフォーマンスとして見ている分には面白いかもしれないけれど、一緒に話をしようという気にはならないんだ。だって、「会話」が成り立たないもの。

こちらが理解していようがいまいがお構いなし。
弾丸のように言葉が発射される。
人相手ではなく、鏡に向かってしゃべったほうがいいよ、ほんと。

こういう人と時間をすごさなければならないというのは、苦痛以外の何物でもない。どんなに興味がある話でも、その場を逃げ出したくなる。逆に、自分が興味を持ったことがないことでも、相手の語り口によって引きこまれていくでしょ。

プレゼンテーションもそうだし、会議での発言もしかり。
聴いている相手・対象を意識せずに進めると、相手の耳は閉じてしまう。
時間が過ぎ去ることを待たれてしまう。

そうそう、私は電話での会話が苦手なんだよね。
なぜかというと、一方的に話されたあげく、切るタイミングを探せないことがよくあったから。相手のおしゃべりを切れずに二時間受話器を持って腕がしびれた経験もある。しゃべる人の武器だよ、電話って(笑)

言葉は相手に心を伝えるための船。
同じ言葉を使っていても、心をどう込めるかで騒音にも真心にも変化する。

語れる人、こちらに伝えようとしてくれている人との会話は時間の重さが違う。
内容がどうあれ、いい時間を過ごせたことに感謝さえしてしまう。

どうしたら、語れる人になるかって?

まずは、対面している相手を大切に思い、共有している時間が一期一会であると感じられること。会話が成り立つこと、から始めたらいいかな。同じ日本語で話していても、言葉が通じない相手っているものね。

 

・・・そう考えると、ですよ。
私が算数や数学が苦手になったのは、先生が生徒を置き去りにして勝手に教えていたからじゃないかなー(笑)


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